ルート概要
<日にち>
2025年8月31日~9月1日
<メンバー>
3人 みやかわ、カネコ、ヤマザキさん
<コース>
●1日目
8:24 黒部湖
11:05 平の小屋
12:00 平ノ渡場
13:20 奥黒部ヒュッテ
14:30 入渓
16:30 口元ノタル沢
17:10 幕営地
●2日目
5:15 幕営地
6:30 上の黒ビンガ
9:30 大プール
10:15 立石奇岩(40分くらい休憩)
13:05 薬師沢小屋(1時間以上休憩)
16:05 雲ノ平小屋
●3日目
5:00 雲ノ平キャンプ場
6:43 水晶小屋
8:40 野口五郎岳
10:45 烏帽子小屋
12:55 高瀬ダム
<難易度・滑り度・楽しさ> ※個人の感想です
難易度:3級(関西の沢より)
滑り度:基本フリクション抜群 水に中にある河原石滑る
沢の楽しさ:★★★★☆
アプローチ:ほぼ1日がかり
下山:折立に降りるなら薬師沢小屋から比較的近いが、長野側は1日以上
山行記録
かつて毎週沢登りをしていた時期からずっと行ってみたかった上ノ廊下。
多分今まで4回くらい計画してたが、天気が悪く流れる…を繰り返してた。
最早沢登り辞めたに等しいくらいになってしまったが、ここは行ってみたいと今シーズンはちょこちょこ沢登りを再開。
そして今年山岳会にも入ったご近所さんヤマザキさんも参戦で3人で行くことに。
しかし雪が多かった今シーズン。まだ遡行している記録もなく水量が不安。
天気は初日〜3日目まで文句無しの快晴予報。なかなかこんなに恵まれる事もないので、とりあえず行ってみることに!
1日目
朝7:00過ぎに扇沢到着。
土曜日の朝なので無料駐車場は停められるわけもなく、有料駐車場へ。
12時間1000円というストロングな値段設定。笑

4日かかると8000円!?
なるべく早く降りてきたいところ笑
また、扇沢のバスも8:00発しか取れず。
平ノ渡の渡し船10:00発は確実に乗れないのでもうのんびり行くことに。
まずは10年ぶりの黒部ダム
前に行ったのは下ノ廊下かな?
トンネルを抜けて平ノ小屋方面を目指す
平ノ小屋まではきれいで穏やかな道。
ハシゴあり、足場悪い!と書かれてたが、しっかり整備されていて歩きやすい。
そうこうしていると、黒部湖が見えてきた!
思いの外サクサク進み、2時間40分で平ノ渡到着。
1時間弱小屋で休み、12:00の渡し船に乗り込む。

5分くらいの快適クルーズでした
船で対岸に渡ると、道は結構険しくなる!
最後はハシゴがなくなりおだやかな道に。
1時間ちょい歩いて、奥黒部ヒュッテ到着。ここで小屋番の人に情報収集するが、
・水量はちょい多め
・抜けた人は今年はまだ小屋では把握してない
・昨日も一組戻ってきた
と、いい情報なし笑

無理なんかな…
私は割と諦めムードだったが、全然行く気満々のカネコ

とりあえず行けるところまで行ってみよう
というわけで準備して14:30入渓。
西に向かって歩くので西日で暑い。
何回か渡渉するが、とりあえず問題なさそう。
今回一緒に行ったカネコもヤマザキさんも異常に河原歩きが速く、終始置いてかれる私。笑
こんなハイスピードのお陰であっと言う間に、幕営地の下の黒ビンガ手前の河原に到着するが、到着したのを気づかず通り過ぎる。
下の黒ビンガに到着して通り過ぎてたことに気付く。
まだ入渓してから1時間くらいだったので、行ってみることに。
左岸からへつるも、足つかず手も無くなる。
一旦戻り、右岸から泳いで左岸に渡って突破した。カネコが泳いで後続はロープ。
ヤマザキさんはザック渡渉お初でめっちゃ楽しいって言ってた笑
そんな感じですんなり下の黒ビンガを越える。
この先で幕営地を探すが、河原はあるもなんか落石怖いねとなり、とりあえずまだ先に進む。
そんなこんなで16:30くらいに口元ノタル沢のゴルジュに到着。
手前の幕営地が落石リスクありであまり良くなかった&まだ時間あるということで、ここも行っちゃおうということに
右岸からヤマザキさんが泳いで左岸に取り付く
ロープで私とカネコも左岸へ。
左岸をへつって最後降りる所が悪い。
背の高い2人は残置で降りれたが、私は足が全然届かずで懸垂で降りる。
そんなかんじでなんとか口元ノタル沢突破。
水量が少なかったら足もつくし、下から行けるらしい。
口元ノタル沢ゴルジュを越えると、両岸が河原に。砂地の所もあり、落石リスクも少なく、快適な幕営地が広がる。
17:00過ぎに幕営地到着。
翌日に備えるべく、ご飯食べて早めに寝ました
2日目
明るくなり始めた5時過ぎに出発。
最初は河原歩きから始まる。
1時間くらい歩くと上の黒ビンガ!
岸壁が圧巻!
上ノ黒ビンガは両岸切り立ったところをひたすら歩くという感じで、難しい箇所はなし。
上の黒ビンガを越えても、難しい所はあまりないが、とにかく水に浸かる所が増える。
そして全員発狂したドボンポイント笑
足のつかないヘツリも
赤牛沢手前のゴルジュを右岸からいくが、ボルダームーブで少しトラバースが難しい箇所あり。
ダメなら飛び込んで発狂しながら左岸からも行けそうだったが、ヤマザキさんが突破してくれたので、私はお助け紐で登る。
ここを越えたあたりでやっと日があたり始める。
一旦難所も抜けたので日光浴休憩して身体を温める

やっと震えから解放された
少し歩いて岩苔小谷が出合うと、最後のゴルジュの入口、大プールが現れる。
大プールは右岸を歩いていける
その後も一見流れの速そうな所もあるが、意外と足がつくのでへつっていける
ゴルジュの抜け口は水量が多いと突破は難しいが、左岸から簡単に巻けた。
ゴルジュを越えると左から美しい滝が
ここからすぐに核心部を越えた事を知らせる立石奇岩が見えた。
10:15立石奇岩到着。

やった〜!!!
無事突破できたということで、ここでしばし40分ほど休憩。ツェルトや寝袋かわかしたり、ヤマザキさんは竿を振ったり(釣れなかった)
11時前に立石奇岩出発
あとはひたすら平和な渡渉と河原歩き
と思ってたが、ここからが長い!
難しい所はないがとにかく長い!

河原歩き飽きた…
100回くらい飽きたと思った所でようやく薬師沢小屋に到着。
立石奇岩から2時間ちょい。長かった〜
時間にして13:00。まだ行動できる。
薬師沢小屋でコーラを買って作戦会議。
元々はこのまま源流を詰める予定だったが…

河原歩き飽きたので気分を変えたい
と、なり(笑)予定を変更して、雲の平へ向かうことに。
雲の平までは鬼急登も控えているので、薬師沢小屋でがっつり昼食を食べ、急登に備える。
いっぱい食べてしっかり休憩し、14:10に薬師沢小屋出発するが…

荷物が重い…
濡れた沢装備が肩に食い込む。
そして薬師沢小屋からの破茶滅茶急登。(辛すぎて写真なし)

もうだめ死にそう
息も絶え絶えで登ること1時間半
楽園到着。
快晴で全部見える!
そしてスタートしてから11時間…
16:00に山荘到着!
ここでテント場の受付。テント場は一人2500円。
そしてご褒美にハイボール800円も購入。

やった!やった!
雲の平山荘はめちゃくちゃお洒落で今度泊まってみたくなった…
小屋から15分ほど歩いて、16:40にテント場到着。
着いてテント張る前に一杯!
長い長い1日が終わった。
気絶して9時間くらい寝た(笑)
3日目
あとは帰るだけ…!と言いたい所だが、裏銀座縦走しなくては長野側に降りれず、今日もコースタイム11:30と割と大変。
引き続き濡れた装備が重い…5:00スタート。
連日の疲れと荷物の重さで登りが辛い…
そして祖父岳の登りが意外と急。
ヒィヒィ言いながら祖父岳到着。
岩苔乗越を目指していると、黒部源流がきれいに見える
乗越を越えて水晶小屋方面へ。
素晴らしい景色の中、水晶小屋に到着。
素敵なテラスがありここで少々休憩。
そして100名山86座のワタシ。北アルプスで残すは鷲羽岳と水晶のみに。

余裕があれば鷲羽も水晶も登りたい!
と出発前は言ってたが…

もう1mも登りたくない!さっさと降りよう!!
と今回も登らず(笑)
今度高天原温泉と組み合わせてまた来よう。
というわけで裏銀座縦走路、野口五郎岳を目指す。最初はちょっと歩きにくい道が続く。
岩岩した道を進んでいくと、野口五郎岳が見えてきた!
水晶小屋から1時間半ほど歩いて、野口五郎岳最後の登りに。
もう登りが本当に辛いが、素晴らしい景色に励まされる。
10分ほど登って8:40に野口五郎岳到着!
去年はほとんど展望なかったから、この360度の展望は嬉しい!
野口五郎岳は二重稜線?になってて、小屋方面も地形が面白い。
立派な野口五郎小屋に到着。
ここで20分ほど休憩。レモン系の炭酸(何買ったか忘れた)購入。トイレもとても綺麗で快適。
野口五郎岳を登ったら後は下り基調と思いきや、三ツ岳までは岩ゴロゴロで細かいアップダウン多し。
三ツ岳は山頂も行けるが巻けもするので迷わず巻きを選択(笑)
三ツ岳を越えるとボーナスタイムに。
荷物さえ軽ければ気持ちよく走れる稜線。
そしてとうとうゴールの高瀬ダムも見えてきた
野口五郎小屋から1時間45分で烏帽子小屋到着。ここで最終補給してラストブナ立尾根の下り!
ブナ立尾根は写真なし笑 足死んでたけどしっかり整備されているので、思いの外スムーズに下れた。
そして烏帽子小屋から1時間半で登山口到着!
最後はウィニングロードを歩いていく。
12:55高瀬ダム到着。
8時間くらいかな?と思ってたので予定通り。

めちゃくちゃ疲れた〜
なんとか歩ききれて良かった!
下山後
高瀬ダムに着いたらタクシーが何台かおり、すぐに乗れる。七倉山荘まで2600円。
去年は更に下の七倉ダムまで走ったが、勿論そんな元気なく迷わずタクシー。
七倉山荘からは13:25発の大町行きがあるとのことで、タクシー降りてわずか10分でバスに乗れる(ラッキー)
更に大町温泉郷で途中下車して、1分後に扇沢行きのバスが来るという神がかった乗り換え。
めちゃくちゃ順調に14:00に扇沢到着。
そして駐車場代も5000円で済んだ!(良かった〜)
楽しみ2割不安8割で臨んだ黒部上ノ廊下。
天候とパーティーに恵まれ、かなり順調に遡行できました。
雲の平にも泊まれたし、快晴の裏銀座も歩けて言う事なし!
忘れられない夏の山行になりました!






























































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